
3日目最終日。昨夜は満点の星空だったのに、朝方から次第に雲が広がり始める。午後から晴れてくる予報だったため、早朝出発は止めてホテルの朝食を摂ってから、ゆっくり目で出発する事に..。
早朝、みくりが池 越しの 剱御前、左のほうに少しだけ見えるのが 剱岳。

今日登るのは 雄山、かいばらゆうざんの雄山と書いて「おやま」と読む。まずは中継点となる 一の越 を目指す。上のほうは雲が掛かっているが、室堂平は一望できる状態。ハイジに出てくるようなすばらしい景色に、北アルプスの「アルプスらしさ」を実感しながら進む。

普段登る山は、基本林の中を進み、ところどころ視界が開けた場所でだけ景色を堪能する。しかし、標高 2000m を超えるココでは樹木が育たず、背の低い高山植物しかないため、常に景色を堪能しながら進めるんですよね。これが気持ちいい。
ヨツバシオガマ。

室堂ターミナルから 250m 登り、一の越 に到着、一の越 少し手前から完全に雲の中に突入し、周りは真っ白。ここまでは遊歩道がしっかり整備されていたが、ここから 雄山山頂 に向けての高低差 300m の上りは、予想以上にハードなコースなのでした..。

登り始めると、いきなりこの岩場の急斜面!ガイドブックなどには「富山の男子なら一度は登る 雄山(難易度:初級)」みたいに書いてあったのに~。

山登りに対するレベルが違う..、こっちで初級って言ったら高尾山だもんなぁ。足場を確認しながら、落石させないように注意しながら、山頂を目指す。

霧で先が見えない中、三の越 での休憩を挟んでひたすら登る。すると「おぉ、着いたのかっ!」ってな感じで突然山頂に到着。山頂には 雄山神社 があり、各種お守りなどが購入可能。

正確には、この場所は 2999m で、山頂の標高 3003m に立つためには、登拝料 500円を支払い、本社にてお払いをしてもらう必要がある。

せっかくなので、登山の安全を祈願してお払いをしてもらいましょー。鳥居をくぐり神主さんの待つ本社へと進む..。

ここが 3003m 地点か!天に近い場所に来ると、何だか神聖な気持ちになりますね。お払いをしてもらい、神酒をいただく。

さて、3000m 級の山を制覇したぞ(2450m からの登りだけど..)、と満足感にひたりながら来た道を下山。雲も薄くなってきて、下から登ってくる人が見える。ホント、脚を滑らせたらと思うと..コワッ。

突然雲がスーッと引いたりすると、こんな景色が現れる!気持ちいー。かなりクライマーズハイになってます。

昨日歩いた 室堂平 が一望。

水平に撮影してこの角度!場所によっては、こんな急斜面がある。晴れて下まで見渡せるようになったせいで、なかなかの迫力。

時間もあるため、次に脚を延ばして登るつもりの、お隣 浄土山。一度 一の越 まで下りてから、再び上りになる。

岩陰に咲く、イワギキョウ。

下りて来た山を振り返るとこんな感じ。険しい..。

一の越 まで下り、しばし休憩。晴れ渡り、雄山の全貌を確認。こう見ると、尾根づたいに登るから結構なだらかに見えるんだけど、実際登ってると違うんだよなぁ、なんでだろ。

さて今度は、一の越を挟んで反対側、浄土山に登ります。こちらは崩れるような不安定な足場もなく、比較的なだらか。これぞ「初級」って感じ(笑)。
ミヤマリンドウ。

浄土山 山頂から、雄山 を見る。あれを登ったんだなぁ。。

そのまま 室堂山 へ進んでいくと、「グワグワグワッ」と低い不気味な声!見ると立山のシンボルでもある雷鳥が!雷鳥まで見られるとは、なんとラッキーな。そろ~り、そろ~りと2mくらいまで近づいても逃げない。赤いアイラインがキリッとしておしゃれ。よい絵が撮れました。
一度は回復した天気も、最後は雨に降られながら室堂ターミナルに帰還。

高原バス→ケーブルカー と乗り継いで立山駅に到着、ここで保護区域のアルペンルートも終了。ローカル線を乗り継ぎ、魚津→越後湯沢 と日本海沿岸を経由して帰宅。
今回は天気に恵まれなかったとはいえ、ダムに掛かる虹、満点の星空、最後に雷鳥 と、それなりの体験もできナカナカでした。今度は、山小屋を経由しながら縦走できるくらいのスキルをつけて、また来たいです。
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